桜咲く4月、いよいよ始まった新学期。幼稚園に入園したものの、毎日泣いて登園…うちの子大丈夫かな…幼稚園でもずっと泣いているのかな…なんて不安を抱えているママさんも多いのではないでしょうか。今日は元幼稚園教諭として、幼稚園年少組担任が心がけていることなどをお話していきたいと思います。ママさんの不安が少しでも解消されますように。
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幼稚園年少組は泣くのが当然?
ママと離れる瞬間が一番さみしい。その瞬間をなるべく短く!
嫌がる子どもになんとか身支度をさせ、幼稚園に登園。
幼稚園が近づくにつれ、泣き出してしまう…今まで大丈夫だったのに、いざ離れる瞬間になったら大泣き大暴れ!
登園時のあるあるですよね。
子どもは環境が変化する瞬間に、一番の抵抗を感じます。
だから、ママと離れる瞬間が一番寂しいし、泣くんです。
でも大丈夫。いざ離れて、ママが見えなくなってしまえば、意外と遊びだしたり、遊ぶことまではできなくても、一番心を許せる先生を見つけて、甘えたりしているものですよ。
一番子どもにとって負担となるのは、いったん離れたのに、心配で見に戻る、物陰からこっそり見ているなどなどの行為。
こっそり見ていても、子どもは必ず見つけますし、見つけたら、せっかく寂しい思いをして離れたのに、また離れる寂しい思いを繰り返さなくてはなりません。
「離れてもどこかにママがいるかも」「泣いてればママが来てくれるんだ」と学習させてしまう事になり、結果、登園時の泣く時間がどんどん長くなったり、遊びに集中できなくなってしまうのです。
ママさんはあくまでも明るく、幼稚園は楽しいところだよ。
という姿勢をつらぬいて、いってらっしゃーい!と明るく挨拶をしてささっとご帰宅くださいね。
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登園できた子に先生たちが心がけていること!
遊びだしやすい準備をしておく
無事ママとも離れて、教室に向かいます。
幼稚園は複数のバスコースがあったり、徒歩通園の子がいたりと、登園時間にかなり幅があることが多いですよね。
一台のバスで3周するため、1周目の子と3周目の子では1時間以上差があるなんてことも。
他の子が遊んでいる状態で登園する子は、自然と遊びに入れるもの。
問題は一番最初に登園する子です。
おもちゃがきれいに片づけられた状態だと、自分でおもちゃを出すこともできず、心が、ママを思い出したり、寂しい気持ちに逆戻りしてしまう事も。
そのため、朝の身支度が終わったら、間髪いれずに遊びに気持ちが向くよう、わざと遊びかけのような状態におもちゃを出しておきます。
ブロックを少し組んでおいたり、ぬいぐるみを数個出しておいたり。
するとスムーズに遊び出すことができるのです。
まずは信頼関係をつくる
子どもは、生まれて最初にたくさんお世話をしてくれた人と信頼関係を結びます。
多くの場合それはママやパパです。
ここでは仮にママとします。
少しずつはいはいや歩くことで、自分の世界を広げられるようになると、信頼しているママを中心に、少し離れて、また戻って、少し離れて不安になったら戻って…を繰り返し、少しずつその距離が長くなっても大丈夫であることを学んでいきます。
幼稚園に登園すると、今まで信頼していたママという存在。
子どもにとっての安全基地がなくなってしまっている状態です。
そのため、担任の先生は、まずは全力で信頼関係を作り、幼稚園にいる間の安全基地になろうと努めます。
行ってはいけない場所、してはいけないことなど、教えなくてはいけないことはいろいろありますが、それは二の次。
全てのしつけを後回しにして、スキンシップをとったり、会話をしたり、困ったときに助けることを繰り返し、安全基地になれるように努めます。
登園した時、玄関に担任の先生がいると泣かないけど、担任以外の先生の受け入れだと泣いてしまうなんてことありませんか?
それにはこんな理由が隠されていたんです。
生活習慣を少しずつ学ぼう
信頼関係を構築しながら、少しずつ園の生活にも慣らしていきます。
ここで大切なのは、毎日ほぼ同じ流れで生活するということ。
登園したら連絡帳にシールを貼り、園服からスモッグ(遊び着)に着替え、自由遊び。みんなそろったら朝の会をして主活動。
お弁当を食べて、自由遊びをしたら、スモッグから園服に着替えて帰りの会をして降園。
大体このようなスケジュールで生活します。
毎日同じスケジュールで過ごすことで、これが終わったら次はこれをするんだよね。
これが終わったらママに会える!と子どもも見通しをもって生活することができます。
これが安心感につながるのです。
1日に1つは楽しい思い出を!
4月の幼稚園の目標は、園生活に慣れること。
そして、幼稚園を楽しいところと感じる事です。
そのため、先生たちは趣向をこらして、なんとか1日に最低1回は楽しかった!とどの子も笑顔で言えるよう努力します。
それはおもちゃで遊んでいる瞬間でも、紙芝居を読んでいる時でも、体操を踊っている時でもなんでもいいのです。
それぞれが楽しいと感じる瞬間はそれぞれ。
ですが、きっと何か楽しい瞬間があったはずです。
でも子どもはその楽しかったことをすぐに忘れ、次の日の朝になると、また寂しさで心がいっぱいになってしまうことがあります。
そのため、降園したら、すぐにどんなことをしたのか?何が楽しかったか?先生はどんなことをしていたか?などを詳しく聞いてあげてください。
加えて、「それは楽しかったねぇ」「幼稚園って楽しいね」「○○先生っておもしろいね」など、ポジティブな声かけをしてあげてほしいのです。大好きなママが笑顔で、楽しかったことを聞いてくれたら、楽しかった思い出はよりその子の心に残ります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ママさんたちの不安な気持ちを少しは解消できましたか?年少組では、最初はほとんどの子が泣いていますが、徐々に泣き止み、楽しく生活することができるようになります。慣れるまではママさんも子どもも不安だとは思うのですが、ぜひどっしり構えて、子どもたちの不安を受け止め、おうちではいっぱい甘えさせてあげてくださいね。
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